日本におけるARG
海外ARGで確立された体験設計は、日本において文化的・社会的背景の違いを受け、独自の進化を遂げました。
物語の世界に「入り込む」ことを前提とした設計は、参加者が安心して没入できる体験として受け入れられ、
WebやSNSを中心に多様なメディアを横断しながら展開されています。
人の財布
概要:
クリエイター集団「第四境界」によるARG作品で、実在する「誰かの財布」を物語の入口としたARGです。
特徴:
プレイヤーは実物の財布を入手し、その中身(学生証、レシートなど)の手がかりをもとに、持ち主の足跡や人生を読み解いていきます。
キーワードをWebで検索したり、作中人物とメールでやり取りすることで、断片的な情報が次第に結びつき、物語が立ち上がる仕組みになっています。
影響:
物品そのものを物語の入口に据えるという斬新な仕掛けは、従来ARGが抱えていた体験設計とマネタイズの両立課題に一石を投じました。
この作品は複数のメディアでも取り上げられ、日本のARGブームの火付け役的な存在になっています。
503号室の郵便物
概要:
日本テレビと「第四境界」による共同ブランド「4×4sect.」が手掛けたARG作品で、とあるマンションの一室に残された郵便物を題材としています。
特徴:
映画『近畿地方のある場所について』と世界観を共有した作品として販売されました。
プレイヤーは購入した郵便物を解析し、遺された手がかりをもとに503号室で起きた出来事の真相に迫っていきます。
郵便物だけでなく紐づけられたWebサイトの情報も調査対象に含まれ、現実世界とオンラインの情報が複合的に絡み合う構造になっています。
影響:
日本におけるメディアミックス展開のひとつとしてのARGという可能性を拡張しました。
Vtuber失踪案件
概要:
SIM3によるWEB検索ARGで、Vtuberの失踪について調査をするところから展開されるミステリー作品です。
特徴:
プレイヤーは消息を絶ったVtuber「夢見えかと」の安否を確認するため、彼女が所属する芸能事務所のWebサイトなどを調査します。
サイト内に隠されたキーワードや写真を探索し、手がかりを積み重ねることで真相へ近づける構造です。
最初から最後までWEBサイトのみで完結する仕組みですが、有志によるSNSを通じた情報共有によりプレイヤー同士の協力・交流も促進されました。
影響:
この作品は第四境界作品にインスパイアされて制作したARGでありながら、個人制作ARGとして高い評価を得ており、
続編の#ネトゲ異常案件はnote公式で『2025年「今日の注目記事」ベスト30』にも選出されました。
近年で制作されたWEB常設型ARGの代表例となっており、日本ARG文化の裾野を広げる存在として注目されています。
それでは体験してみましょう。
次のページからは、簡単なコンソール操作を通じてWEB検索ARGの世界を体験していただきます。
WEBページ内からキーワードを探し、気になった単語を入力すると関連する情報が開示されます。
開示された情報を手がかりにストーリーを読み解き、体験を進めていく構成です
準備ができたら、体験を開始するをクリックしてください。